2010年10月8日金曜日

2人受賞

2010ノーベル化学賞で鈴木先生と根岸先生の2人が受賞され、暗いニュースばかり報道されている中で久々の明るいニュースに盛り上がっているのは大変良いことですね。有機合成の革新的手法「クロスカップリング反応」と文字だけとってみたら全く理解できませんが、説明を聞いているとこの技術が現在の液晶事業や医薬品分野の発展があるとてつもなくすばらしいことなんだと実感いたします。僕らの全く知らないところで様々な研究結果が日常に役立っていると思うと昨今、研究費などの予算が削減されているというのは残念ですし、これからの世代の研究者にとって希望が持てなくなってしまうと考えてしまいます。ある大臣が事業仕訳で「2位じゃだめなのですか?」というような発言をされましたが、お二人の受賞にてコメントを求められたら逃げるように「良かったと思います。」などと言っておられました。一番である、一番になることが世界でイニシアチブをとることができ、国益に繋がることは誰でも考えられることです。しかしあのような考えを、しかも公で発言してしまう無神経な態度は日本人として恥ずかしく思います。日本の得意分野と言っても過言ではない物理や化学部門を世界でアピールしていくためには研究費などの予算について今一度考え直していただきたいですね。でなければ近い将来、中国や韓国といったアジア地域の国々に先を越されてしまうと思います。